【紙飛行機が飛んだ、そら。５】

若干いまだに結末を悩んでおります。。。
もう、泣くことに疲れました。。。

疲れました。
憑かれました。

あぁ・・・人間ってどんだけ泣き続ければ死ねるんだろう？？
そんなことばかり考えるようになりました。。。



大丈夫！！
水分補給はこまめにしてるわ！！
・・・ただ、泣くと結構体力使うのよ。。。知ってた？（ご老体？）

***


君がいれば
どんな運命も

笑顔に変えられる気がしたんだ。




だから、この紙ひこうきだけが
・・・僕にとって唯一の、幸せでした。






【紙飛行機が飛んだ、そら。５】






今までずっと生きてきて
・・・こんなに辛いと思ったことは、ないの。

いつもの場所に立っても
あなたの姿が見つけられない
あなたがどこにも居ない

紙ひこうき、作ったよ？
あなたに書いたよ？


お願い。

おねがい。














あの人と話をさせて・・・。















「リン！！」

・・・いきなり、誰かが“誰かの”名前で怒鳴る。
驚きのあまり顔を上げると・・・
そこには知らない人が睨むように立っていた。。。

その人は、私の腕をいきなり掴むと


「どうしてまたこんな所に・・・
　君は明日、施設を出るんだ。。。さぁ、支度を」


そう言って私の腕を強く引く
でも、私はその手を振り払い
怒鳴られた声より大きな声を上げた



「・・・っ、絶対イヤ！！！！」
「リン！！」

「あの人と話がしたいの！！
　・・・あの人は、ずっと私、に・紙ひこうき・・くれたのぉ」



流れる涙に声が上手く上げられない
この場所で紙ひこうきが飛び交う分だけ

私は、私で居られた。
全部を忘れていく恐怖から

・・・ほんの少しだけ、開放される。

そんな気がしたの。。。






嬉しかった
楽しかった


・・・幸せだった。





「か、み・・・ひこうきとばすのぉ
　あのひ、とに・・・会いたいのにぃ。。。」





あの人が居ないの
どこにも居ないの

忘れたくない


笑ってくれたあの人を


忘れたくないの



名前も知らない・・・あの人を











あぁ、どうかあの人に。

あぁ、どうか話をさせて。







飛ばした紙ひこうきはゆっくりと２人を阻むあの壁を越えてゆく。。。






「リン・・・ちゃん・」
「っ・・・あいたいよぉ」




　　　会いたい。


『伝えたい。』


　　　あいたい。




ただ、それだけですら
・・・叶う事はない願い事。

















ひらりと空を舞う最後の紙ひこうきは
・・・彼が読むことは、できませんでした。


【ｎｅｘｔ】