【奇跡】

鏡音姉弟のお歌の「キセキ」を・・・レイマばーじょんで書きます。
今度鏡音姉弟ばーじょんでも書きたい。。。（涙）

ソレは、誰もが『　キセキ　』と言った。




【奇跡。】




ジッと彼を見つめていた。

椅子に深く腰掛け、残念な事にその瞳は閉じられ
彼の深い闇色の髪が表情を隠すように覆う。
充電時間のスリープ状態だから
当たり前と言えば、当たり前なのだが。。。



・・・彼は人間並みの知能を持った、ロボット。
ボクが造ったロボット。



ありのままの“人間”を造りだしたくて・・・
ボクは『彼』を造った。




　　　人は、コレを『キセキ』と言った。
　　　神の領域を超えたことに・・・

　　　人は、誰もが

　　　『キセキ』と呼んだ・・・。





デモ、こんなモノ“奇跡”なんかじゃない。。。
こんなモノ・・・






「・・・レイ。」

音のない部屋の中にボクの声だけが、響く

すると。。。

呼びかけに答えるように
深くスリープ状態だった彼が眼を覚ます。

ゆっくり、起き上がると
真っ直ぐにボクを見つめ



「おはよう、マスター」
「・・・。」




そう、微笑んだ。
ソレは・・・ボクはそう、プログラムしたから。


「マスター、今日は誰も居ないのか？」


目が覚めたら必ず“ボク”を探す事。
“ボク”を見つけたら・・・必ず、微笑む事。

仕草は、男の子らしく、少し動物染みていて

口調は、柔らかく、品を持って
でも、強引で馴れ馴れしく


それから
それから


・・・それから





「なぁ、マスター？」





デモ、ボクが欲しかったのは


そんなモノじゃない。。
そんなモノじゃなくて。。。


「チガウ！！！
　“マスター”じゃないッテ、言ったデショ！！！」


ボクは耐え切れず、声を荒げた。





違う。
ちがう

チガウ！！！

ボクが欲しかったのは・・・
ボクが、欲しかったのは・・・







こ
　

　ん
な



「

　　　キミ。

　　　　　　　　」　　　

じ
　ゃ



ん
　な

　　い


の

に
　　。















　　どうか。

ソッと背中に廻される腕

　　　どうか。。


ゆっくりと抱きしめる







　　　　　　お願い、どうか。。。






そして、耳元で囁かれる。







「大丈夫だよ。　
　俺は、ドコにもイカナイ・・・“　マックス　”」



　



あやす様に髪を撫でる仕草も
その優しい声色も

・・・全て、ただの“プログラム”でしかない





　　――――――――――――――――　あぁ、　許して、クダサイ。



【end】

うん。死ネタでしたね？
本当は・・・もう少し優しい話になるはずだったんですが。。。あれれ？

書いていて思い出したんだけど。
昔、神慮がとても好きだった方居たんですが・・・
その方が書いていたアンドロイドのレイの話が在ったんですが

その結末が
・・・ずっと気になって仕方なかったりもする。

あ～気になるんだよなぁ
ちゃんと幸せに暮せているのかが

ソレだけが・・・私の願いです（笑）

まぁ、今さらって・・・おはなしですがｖ