夕方買い物。/ からくり

*いちゃいちゃからくり。

***

漸く、昼間の蒸し暑さが和らぐ夕暮れの中
両腕に抱えた紙袋には大量の戦利品。
……幾たびに思うが、あそこは戦場より恐ろしい場所だと思う

よくも、あんなとこからこれだけ持ち帰れるもんだと感心してしまう。

勝ち取った本人はからころと軽快に下駄をならしながら
隣で満足そうに隣でミルクアイスを頬張っている。
ちらりと様子を盗み見る
外気温で少し溶けそうなアイスを食べてるだけだが…
好きな女の子が無邪気に隣でアイスを頬張られては
イロイロ居たたまれない所が大いにある。


健全ですから、俺だって…


はぁ～っとため息を吐くと
それに気づいたらしくこちらに目を向けてきた
こちらとしてはやましいことを知られたくなくて目線を反らしてみたが…



「れん！」
「……ん？」


恐る恐る目を向けると…
ずいっと目の前に差し出された、白い塊。
何事が解らなくて思わず
固まっていると




「ほら、食べたかったんだろ？」




うにゃりと自慢気に笑う
あ～ぁ///間接はそれはそれで宜しくないんですが……解ってますか？