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レンリン以外は生きる気力です!!     現在進行形でからくり卍ばーすと中心に       頭の中が溶けていますので        ご利用にはご注意くださいwww
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昼下がりのベンチに腰かけた彼女はひらりと指先を空に指を伸ばした。

…まるでそこ何か“居る”かの様に









切り取られた非現実のような美しいだけの空間に

土足で上がり込むように

俺はベンチの端に座る。



すると…彼女は、火の粉を払うように手を振ると

すぐにいつの顔に戻り言葉を吐いた



「…なんかようですか?」



つまらないもに会ったように吐き捨てる。

俺は、俺で視線合わせることなく「別に」とだけ返した



「はっ…警察も暇ですこと~」



嫌悪の塊のままで語るが

確かに、警察は事が起きなければ全く動くことはできない

すぐとなりに居る、その人物が人殺しでも

…手配されない限りは動けない。

俺の場合は動かないだけたのだが…ここは伏せて置いた方賢明だろう。



ふと、視線を彼女へと向ける。

今にも噛みつきそうな勢いで睨み付けてきている。

夜の勢いと違い…まるで色が違う。

あんなに月明かりの中では毒を含む色をした瞳が

太陽の下ではまるで違う。まるで鮮やかな花の色の様に見えるから…不思議なものだ。







暫く見つめていた。

そして、確認するように問いかけた。



「何が、居た?」



自分でこんな穏やかな声が出せるのだと驚くほどだった。

暫く不思議そうにその瞳は俺を見つめる

ほんの数秒だろう…

彼女は、呆れるようにため息を吐き出すと…そのまま立ち上がり

振り返ることなく歩き出しした









「りん。」









呼び止めるように“名”口をついた。

けして、呼ぶべき相手ではないはずなのに…その名が出た。



しかし、彼女の足を止めることは叶った。

僅に、振り返りこちらを見るその目に息を飲む



「あんたに、呼ばれると虫酸が走る…」



言葉を見繕う前に彼女は、言った





「二度と私の前に現れるな…何も“視えない”あんたになんか…興味すらないわ。」





それだけ言葉を吐き捨て彼女は再び歩き出した。

今度は、呼び止めても振り返ることなく…



一人残された誰も居ないベンチに深く座り直し…

憎らしく青さを伸ばし広がる空に指を伸ばす。

黒い革の手袋はそれだけで違和感だ



ひらりと音もなく現れた蝶が止まっては羽を休める



ここに居るはずのない“蝶”は呼吸するように羽を休めていた













「…見えない訳じゃなくて“コレ”は視えてはいけないんだ…。」





呟いた言葉は、誰に向けたものだったんだろう…?

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