【君は どこか で笑っていて】

悪ノ召使。（悪質召使）

***

もしも、1つだけ願いが叶うなら。。。



【君は　どこか　で笑っていて】



泣きじゃくる君の服と僕の服を交換した。

いつも彼女の支度を手伝っているので
一人で着るのには苦労はしなかったけど・・・
チョットサイズが足りない。
変わらないつもりで居たけど・・・
やはり自分の方が少しくらいは成長していたのかと
思うとソレはソレで少し嬉しかった。

鏡を見れば、そこに映る自分は紛れもなく“彼女”に見える
・・・ろくに彼女を見たことのない奴らなら十分に騙せるだろう。

そう、コレで十分だ。

意気揚々と本物の彼女を振り返ると・・・
彼女は僕の服を着てうずくまるように泣いていた。
可哀相に声を上げながら小さな子供のように泣きじゃくる。

でも、僕が欲しいのは君の涙じゃなくて
ただ、君に笑っていて欲しくて
ソッと彼女の元へ身を屈めた



「ほら、リン
　ネクタイ結ばないと。。。」



彼女が握り締めているネクタイを取り
起き上がらせる。

時間がない。

あぁ、急がなければ・・・


でも・・・声を上げて愚図る彼女が
可愛くてもう暫く見ていたと思ってしまう・・・
「駄目だなぁ。。。」と自分に毒づきながら苦笑い。


いつもしているようにネクタイを結びながら
そこに“僕”を造りあげる。
僕はそんなに泣き虫じゃないんだけどなぁ・・・



ソッと両頬を包み額をあわせた。
君の悲しみが少しでも僕に分けてください。。。

君が子供のときに僕にしてくれたおまじない。

伝わるワケない痛みを君は
いつも額が赤くなるまでこすり付けて
でもね、ソレさえも嬉しかったんだ。
幸せだったんだよ？





君が、居てくれて




君が僕を呼んでくれて
君が僕を抱きしめてくれて






君の存在が僕の全てだったんだ。。。















「・・・りん、笑っていて。」

いつの間にか重ねた指先がとても冷たくて
暖めてあげたかった。


「ごめんね。
　もう何もしてあげられなくて」


だけど、君が君として生きてゆくために
代償が必要になる。。。




「でも、ほんのすこし」










許しなんて誰かに請う気はない。
裁かれるのは、僕一人で十分だった







「僕の願いを叶えてくれる？」













ハラハラとこぼれる涙が
虚ろに僕を見つめた

「・・・僕のこと、忘れないで。」

大きく見開く瞳の中に【僕】だけが映る。
深く深くに焼き付けて
その瞳の奥深く

抉る痛みの中で
消えることのない永遠を


　　　僕に、頂戴。


そっと唇を寄せて涙を掬う。

もしも、願いが1つだけ叶うなら
（一生、君は僕を忘れない。。。）

【end】
・・・帰って来たらまたちょっと、書くつもりです。

店長のヤツ変なシフトにしやがって！！！！！
にじのむこうでしねばいいのに！！！！（こら。）
姑息に時間予約と言うものを使ってみました。。。
絵は間に合わないと思うんで・・・


ちっとも心優しい召使さんじゃないところがポイントなんですよ！！！
王女たまのため！とか言っておきながら全部自分のため！
そんな召使の本性を気づくことがなかった王女たま・・・逆に可哀想////

スミマセン。悪質なんです。この召使さん。
・・・この人書いているときが結構素の自分だったりします（苦笑）



しんりょのなかで真っ白レン君は
☆夢桜レン君
☆囚人レン君
☆鏡音博士の3名くらいかな？？
今のところはみんな病んでるかキモか。変態？？