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レンリン以外は生きる気力です!!     現在進行形でからくり卍ばーすと中心に       頭の中が溶けていますので        ご利用にはご注意くださいwww
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レン君先生×生徒のりんちゃん

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***

昼下がりの穏やかな風が髪を靡く
ゆるゆると眠気を誘う中で

あなたは、本のページをまた一枚捲る



【露草。】



昼休みの終わりを告げるチャイムは当の昔に聴こえていた
それでも、私はそこへ居座った。
音楽室のすみっこで私はぼーっと外を眺めていた
その横には音楽の教員であるはずの先生が
タバコ片手に読書と日向ぼっこを楽しんでいた。。。
本来、教育指導のために!と言うことで
先生方もタバコを吸ってはいけないことになりつつある中で
この人は堂々と生徒の前でタバコをふかしていた。

そんな様子を横目で見ながら
私は先生の隣に体育座りで身を寄せた
コトリと寄りかかると不意に向けられる視線を見つめながら

「・・・せんせぇ、タバコいけないんだぁ」

そういうと、苦笑いを浮かべながら

「それは、おあいこでしょ?
 鏡音さんの授業放棄見ないフリしてるんだから・・・ね?」

そう言いながらも携帯用の灰皿をポケットから取り出して
タバコを消した。私が煙たがったからだろうか?
そんなに顔に出したつもりはないのだけど。。。

うとうとしながら考えていると
再びページを捲る音が聞こえる。


静かな昼のひと時。
さっきまでにぎやかだった学校の中が
本のページ一枚捲る音がこんなに大きく聴こえるなんて
耳を澄ませばもっとたくさんの音が聞こえてくるんだろう。。。でも。
私が聞きたいのは・・・そんな音じゃない。

ジッと見つめる。

他の生徒や先生がほって置く訳がない
綺麗に整った穏やかそうな顔。
虫も殺せなさそうな顔をしている草食系の顔、だった。

「・・・なにか?」

先生は私に視線は向けなかった。
それでも、私に問いかけてきた。

「ねぇ、先生」
「はい?」














とても晴れた、空だった。
ソレが急に風が冷たくなり・・・
空が濁り始めた。




















「どうして、私に欲情したの?」
「・・・。」

はたり。と降り始めた雨が窓に跡を残し伝い落ちる。
開けっ放しだった窓から私に向かって雨が降りかかる。

パタン。

先生は本を閉じた。
じとっと雨に湿った髪にその指に絡む



    あぁ、またひきはがれた。



いい人ぶった上辺だけの仮面
見せられた本性は、まるで別人。



さらりと先生の前髪が揺れる
その奥にギラリと光る瞳の奥は
暗くて何も写っていない。
恐いと危険だと解っていても

声を上げることは、もう叶わない。

触れる指先の熱さが冷えた肌を溶かしてゆく
内側からじわりじわりと融けてゆく



思考が消えてなくなり前に
先生が言った。


「雨が、降っていたから。。。」


吐かれる息と一緒に耳に落ちる

とける
溶ける
融けてゆく。



ぷつりと糸が切れたように
私は、また・・・泣き出した。

あの時のように
あの時とは






違う痛みの中で
雨音を聴いていた。








【end】
・・・ん?







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